「適正」と「適切」という似ているが異なる意味を持つ言葉の違いについて分かりやすく解説します。
適正と適切の違いが分からなくて泣いてる
— ちょこべに (@chokobeni) March 10, 2021
これらの言葉の正しい理解は、日常生活のコミュニケーションで重要です。
「適正」の定義
「適正」という言葉は、ある事柄や目的がその特性に適しているかつ、正確である状態を表します。
この言葉は、「適う(かなう)」（物事が適切に当てはまること）という動詞に「正」（正しいこと）を組み合わせたものです。
これは、物事が理論や倫理に合致しているかどうかを示します。
例えば「適正価格」は、市場価格に合っていて適切な価格を意味します。
また、「適正な手続き」という表現は、正しい手順に従い法令に沿っていることを示します。
この言葉は、主に基準やルールに則った正確さや適当性を表します。
法的に問題がない、倫理的に適正であるなどの意味が含まれています。
「適切」の定義
「適切」という言葉は、特定の状況や条件に完全に合致し、必要以上でも不足でもない状態を表します。
この表現には厳密な基準がなく、状況に応じて適当であることが伝えられます。
一般的な観点から見て妥当であると判断される場合に使用されます。
例えば、「子どもが怪我をした時の適切な応急処置」とは、怪我の程度に応じた適切な処置を指します。
また、「優勝を逃した友人に適切な言葉を見つけられない」とは、その状況や友人の感情を考慮して適切な言葉を選ぶことを意味します。
「友人の結婚式で白いドレスを着るのは適切ではない」という場合は、結婚式のマナーに違反する可能性があるため、不適切とされます。
このように、「適切」は具体的な規範がなくても、一般的に受け入れられる判断や行動を示す言葉として使われます。
マナーや習慣に関連する場合で、間違っても倫理的に評価されない状況での使用が一般的です。
「適正」と「適切」の意味の違い
「適」という文字を含む「適正」と「適切」は、どちらも「ちょうど良い」というニュアンスを持ちます。
「適正」とは、「正しさ」や「善悪」といった道徳的な判断が必要な場合に使われる言葉で、より深い意味合いを持っています。
対照的に、「適切」とは、一般的に状況や目的に適しており、場の雰囲気に合った行動や判断を示す言葉です。
この言葉は広範囲にわたる適応を表します。
まとめ
一般的な正しい対応が求められるシチュエーションでは「適切」を用い、より道徳的、倫理的な正確さが求められる場合には「適正」を使うと良いでしょう。
これらの言葉を使い分ける際のポイントは、明確な基準や正しさの必要性です。
明確な基準がある場合は「適正」、より広い意味合いで使用する場合は「適切」を選択します。
