桜餅の葉っぱの秘密!名前と使う理由、食べられるかどうかを解説

料理・食べ物

桜餅は、春の訪れを告げるひな祭りやお花見の時期に特に人気の和菓子です。

この和菓子で特に興味を引くのが、「葉っぱ」の部分です。

この記事では、桜餅に使用される葉の正式な名称、その使用目的、そして食べることができるのかどうかについて詳しく探ります。

桜餅に用いられる葉の名前、使用理由、食べられるかどうかは、和菓子の文化や歴史と深く関連しています。

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桜餅の葉には特定の名前があるの?

桜餅には、関東と関西で異なる形状が存在します。

「長命寺餅」として知られる関東スタイルでは、薄い生地で餡を包みます。

一方で、関西スタイルの「道明寺餅」は、粒状の餅で餡を包んで形作られます。

こうした桜餅に使われる葉っぱの名前についての疑問がしばしば挙がります。

市販の桜餅の葉関連商品を調査すると、「桜葉漬け」「桜葉塩漬け」「さくら葉」といった名称が見つかります。

しかし、和菓子業界では桜餅の葉の呼称に統一されたものはなく、「桜の葉」という名称が広く用いられているようです。

桜餅に用いられる葉の由来と特性

桜餅で使用される葉の正体は何かという疑問に、調べてみたところ「大島桜(オオシマザクラ)」の葉であることがわかりました。

大島桜

日本に自生する桜属の基本種の一つである大島桜の葉は、ソメイヨシノの葉よりも大きく、柔らかく、香りが穏やかで、表裏ともに無毛であるため、桜餅に用いられています

葉を使う目的

桜餅に大島桜の葉を使用する理由は、主に「桜の香りを加えるため」と「餅の保湿効果」のためです。

葉を塩漬けにすることで、色を鮮明にし、桜特有の香りを増強することができます。

この方法により、桜餅特有の風味が生まれます。

また、桜餅がしっとりとしているのは、葉で包むことによって餅の表面の乾燥を防ぐ効果があるためです。

昔は、葉っぱが包装材として利用されていたとも言われています。

これは、餅を持ちやすくするためや、餅同士がくっつくのを防ぐ目的があったと考えられています。

桜餅の葉、食べても問題ない?

桜餅に用いられる桜の葉が食べられるかどうかは、よく議論されるテーマです。

安心してください、食べても健康に害はありません

人々の間では様々な見解があります。

たとえば、「葉も一緒に食べるのが江戸風」という意見や、「葉を食べると大人だと認識される」という言い伝えが存在します。

特に長命寺餅のように葉が3枚付いている場合、「1枚だけ食べる」という独特の文化も見られます。

それでも、多くの和菓子店では葉を取り除いてから食べることを推奨しています。

これは、「桜餅の本来の味を純粋に楽しんでほしい」という考えからです。

かなり前ですがある某番組で、桜餅の葉は食べない方が良いとの意見がありました。

さらに、全国和菓子協会も、「葉を取り除くことでお菓子の本来の味が引き立つ」とコメントしています。

「葉を食べないことが子供扱いされる理由にはならない」というのが一般的な見解です。

一方で、「葉を食べることがもったいない」と感じる人もいますが、これは個人の好みによるものです。

また、塩漬けの桜の葉と桜餅の甘みが組み合わさる独特の味わいを好む人もいるのです。

茶の湯での桜餅の楽しみ方

日本の茶の湯では、お菓子を食べる際に「黒文字の楊枝」で半分に分けていただくのが伝統的な方法です。

桜餅を頂くときは、葉を敷物のように使い、その上で桜餅を丁寧に切り分けます。

茶道の作法では、葉を無造作に剥がすのではなく、上側をきれいに折り返して二重にするのが望ましいとされています。

また、食べ終わった後の葉は、懐紙に包んで持ち帰ることが礼儀とされています。

まとめ

市販の桜餅に用いられる葉は、「桜葉漬け」「桜葉塩漬け」、あるいは単に「さくら葉」として知られています。

多くの場合、使用されるのは大島桜の葉です。

茶の湯においては、葉を食べるかどうかに関しては、一般的には食べないのが通例です。