「榊原さん」や「榊田さん」など、多くの日本人の名前で使われる「榊」という漢字は、実はツバキ科の植物を表し、しばしば神事で使用されることがあります。
この「榊」の漢字には二種類のバリエーションがあります。
一つは「木」の部首に「示」と「申」を組み合わせたもの、もう一つは「木」と「神」を組み合わせたものです。
特に後者の「木へんに神」の形は、名前によく用いられますが、一部のパソコンでは表示が困難です。
この記事では、表示が難しい「榊」の漢字、「木へんに神」の形をどうやってパソコン(windows10やwindows11)に表示させるかを詳しく解説します。
パソコンで「榊」の漢字の木へんに神を入力する方法
パソコン(windows10やwindows11)で「榊」の漢字の木へんに神を表示させるには、2つの方法があります。
以下で、その方法について具体的に解説していきます。
Microsoft IME設定で特定文字を変換候補に表示
Microsoft IMEの設定を少し変更することで、特定の文字を変換する際に候補に表示させる方法です。
Windows 10と11での設定変更手順は次のとおりです。
タスクバーにあるIMEのアイコン（「A」や「あ」が表示されている場所）を右クリックして、「設定」をクリックします。
IMEの設定画面が表示されますので、一番上の「全般」をクリックします。
全般のメニューが表示されますので、画面を下にスクロールして、「変換候補に表示する文字セットを選択」の部分で「すべて」をクリックします。
フォントの変更で「榊」の漢字の木へんに神を表示させる
フォントの設定を変更するだけで「榊」の漢字の木へんに神を表示することが可能です。
標準フォントであれば、「Microsoft YaHei」、「Microsoft YaHei UI」、「Microsoft JhengHei」、「Microsoft JhengHei UI」、「NSimSun」、「SimSun」といったフォントが対応しています。
試しにLibre OfficeのWriterで「榊」と入力してから、フォントを「Microsoft JhengHei」に変更すると、以下のように「榊󠄀」が表示されました。
ただこれまで使ってきたフォントとガラッと変わってしまうため、違和感を感じる方は他のやり方で入力するのがおすすめです。
スマホで「榊」の漢字の木へんに神は入力できない
スマホで「榊」の漢字の木へんに神を入力したり、表示させる方法がないかと色々試してみましたが、残念ながらできませんでした。
以下の「榊」の漢字の木へんに神をコピーして、iphoneのユーザー辞書に登録しようとしても、「榊」になってしまうため、やはり無理そうです。
もし相手側に文章として送る際は、「榊」の漢字の木へんに神を使用したいのに携帯電話で変換できないことを、文章の冒頭または末尾で説明しておくとよいです。
たとえば、「本来はつくりが木へんに神の「榊」を使用するつもりでしたが、携帯電話では変換ができないため、ご了承ください」と記載することで、人名などの重要な用語を使用する際にも相手への敬意を表現することができます。
どうしても使いたいのであれば、以下のページにある画像を保存して、文字と組み合わせて使うという手もありますが、かなり手間はかかります。
「榊」と「榊󠄀(木へんに神)」の読み方や意味の違いは？
「榊」はツバキ科の常緑小高木を指す漢字で、神事に使用される神木としても知られています。
この漢字は、日本の国字であり、訓読みは「さかき」と読まれ、音読みは存在しません。
神前に供えることから、その神聖さを象徴する漢字です。
一方で、異体字の「榊󠄀(木へんに神)」も基本的な読み方や意味は変わりません。
また「榊」およびその異体字である「榊󠄀(木へんに神)」は、どちらも人名用漢字として使用可能です。
特に日本では、榊原（さかきばら）、榊田（さかきだ）などの姓でよく見られます。
これらの漢字は、名前に神聖さや自然への親近感を込めたいと考える親に選ばれることがあります。
まとめ
以上で、パソコン(windows10やwindows11)で「榊」の漢字の木へんに神を入力する方法をご紹介しました。
パソコンの場合は、Microsoft IME設定を変更したり、フォントを変更することで入力できます。
ただしスマホ(iphone)では、「榊」の漢字の木へんに神を入力したり、表示させたりする方法は見つかりませんでした。
またネットに投稿したり、他人と共有する場合、自分と同じ環境下でないと「榊」の漢字の木へんに神が正しく表示されなかったり、文字化けする可能性があります。
そのため、文書を他の環境で共有する際には、PDFなどの環境依存性の低いフォーマットへ変換するのがおすすめです。
