潮干狩りで出会う貝の種類|食べられる貝と食べられない貝の見極め方

潮干狩りで出会う貝の種類|食べられる貝と食べられない貝の見極め方 行事・イベント

潮干狩りで見つけた貝の種類とその活用方法について、一緒に学んでいきましょう。

また、貝の下処理方法やおいしい食べ方についても紹介します。

海辺で貝を拾う際、時々「食べられるのかどうか判断が難しい貝」に出会うことがあります。

見た目では食用に見えない貝も、適切な下処理と調理をすればおいしく食べられる場合が多いのです。

貝の種類を理解することで、貝拾いの楽しみがより深まります。

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「食用でない」とされる貝の実態

意外に聞こえるかもしれませんが、潮干狩りで見つかる二枚貝の中で実際に「食用でない」とされるものはほとんどありません

「食用でない」と言われる貝は、実際には「下処理が少し難しい貝」と考えるべきです。

たとえば、シオフキやバカガイはあまり持ち帰られることは少ないですが、正しい下処理を行えばとてもおいしく食べられます。

「食用でない」とされる貝をたくさん見つけたら、持ち帰って調理に挑戦するのも面白いですよ。

市場には出回らない珍しい味を楽しむことができるかもしれません。

それでは、潮干狩りで見つける貝の種類と、その下処理方法、おいしい食べ方をご紹介しましょう。

潮干狩りでよく見つかる主な貝の種類

アサリ

アサリ

市場で年中見かけることができ、潮干狩りでの貝拾いの主役でもあるアサリ(別名:浅利、浅蜊、蛤仔)。サイズは最大で6cmまで成長し、ざらざらした表面が特徴です。

下処理には砂を抜く作業が必要になります。

アサリの調理法には、アサリバター、スパゲッティ・ボンゴレ、アサリラーメン、味噌汁などがあります。

特にアサリラーメンはおすすめ。簡単ながらも出汁が効いていて、大変美味しいですよ。

ハマグリ

ハマグリ

市場での人気が高いハマグリは、その高品質が評価されています。

自然に生息するハマグリは、絶滅の危険性があるため、環境省によって特別な注意が払われています。

特に有名なのは、茨城県の大洗潮干狩りで、ここは潮干狩りの名所として知られています。

ハマグリは年に一度しか産卵しないため、あさりの年二回の産卵と比べるとその貴重さが際立ちます。

サイズは一般に6cmから8cmで、10cm以上に成長することもあります。

外観は滑らかで、貝は肉厚です。貝の縁が白いのも特徴の一つです。

その味は甘く、濃厚で、グルメな人々からも高く評価されています。

下処理では砂抜きが必要です。

料理方法は多岐にわたり、焼きハマグリやお吸い物が人気です。

特に大きなハマグリは、焼きハマグリにすると格別です。

ハマグリの種類

ハマグリには、ハマグリ、チョウセンハマグリ、シナハマグリの3種類があります。

これらを見分けるのは難しいかもしれませんが、知っておくと役立ちます。

ハマグリ

かつては日本の干潟でよく見られましたが、現在は絶滅危惧種に指定されています。

縄文時代の貝塚からはあさりよりも多く見つかっています。

シナハマグリ

手頃な価格でスーパーマーケットなどでよく見られます。

有料の潮干狩り場所でもよく使われています。

チョウセンハマグリ

茨城県の鹿島灘に生息する在来種で、一般的なハマグリとは異なる種です。

塩分濃度の高い海域に生息しています。

マテ貝

マテ貝

マテ貝(馬刀貝とも呼ばれる)は、その長く細い形が特徴です。

大体の長さは7~8cmで、中には10cmに達するものも存在します。

この貝は壊れやすく繊細なので、扱う際には慎重になる必要があります。

マテ貝の採集は特殊な方法が必要です。塩を使って貝を巣穴から誘い出し、捕獲する技術が求められます。

この作業には、モグラたたきのような楽しさがあり、潮干狩りの楽しみの一つです。

通常、この貝は地面から50cmほどの深さにいるため、単に熊手で掘るだけでは捕獲が難しいです。

場合によっては数メートルの深さにまで潜ることもあります。

下処理としては砂抜きが必要ですが、長時間の作業は不要です。

バター焼きや煮物など、様々な料理方法で楽しむことができます。特にバター焼きは、マテ貝の美味しさを引き立てる最適な方法です。

変わった形状をしていますが、とても美味しい貝です。

ホンビノス貝

ホンビノス貝

ホンビノス貝(本名:本美之主貝)は、市場に現れて以来、潮干狩りでの人気が急上昇している貝です。

この貝は通常8cm程度の大きさですが、時には10cmを超える大きなサイズのものも見つかります。

表面はざらついており、その厚みが特徴です。

実は、この貝は日本原産ではなく、アメリカからやって来た外来種になります。

タンカーのバラスト水に混ざった幼貝が東京湾などに入り込み、繁殖を始めたとされています。

味はハマグリに劣らない美味しさと評判です。

ホンビノス貝は一般的に白い色をしていますが、水質によっては黒っぽくなることもあります。

たとえば、船橋三番瀬で採れるホンビノス貝は黒い色をしていることが多いです。

下処理には砂抜きが必要で、内部の汚れをきれいにすることが大切です。

おすすめの食べ方には、クラムチャウダーや酒蒸しがあります。

潮干狩りで見つかる処理に手間のかかる貝

潮干狩りでよく見かけるが、少し手間のかかる貝の種類についてご紹介します。

これらの貝は通常の砂抜き方法では処理が困難なため、特別な下処理が求められます。

カガミガイ

カガミガイ

カガミガイ(鏡貝)は、6〜7cmの大きさで、大きなものでは10cmに達することもあります。

表面はざらついており、平べったい形が特徴です。

灰色に青みを帯びた色が特徴で、貝の蝶番の部分が片方にS字状にカーブしているのが識別のポイントです。

砂を吐かないため、一般的な砂抜き方法では下処理が難しいのが特徴です。

砂を取り除くためには、茹でた後に殻から身を取り出し、砂肝を除去する必要があります。

あまり持ち帰る人は少ないですが、少し手間をかければとても美味しくいただけます。

なお、大きめのカガミガイはアサリよりも深い場所に生息しています。

掘る際には15cm程度の深さが目安です。カガミガイを探す際には、少し深めの場所を探してみてください。

おすすめの食べ方は、シチューやカレーなどがありますが、特におすすめは佃煮です。

シオフキガイ

シオフキガイ

シオフキガイは、潮干狩りで出会える小ぶりで厚みのある貝です。

特定の地域では多く見つかることで知られています。

サイズは大体4~5cmで、色は白から茶色まで幅広いです。

あさりに似ているものの、シオフキガイは表面が滑らかで、より丸みを帯びています。

あさりと同じサイズで混ざって採れることもありますが、見分けるポイントは、シオフキガイにはあさりにあるような模様がないことです。

シオフキガイの模様があっても、それは茶色い放射状の模様が一般的です。

あさりは縦方向のざらつきや模様があり、その丸みも識別の手がかりになります。

海から上げると早く弱るので、丁寧な取り扱いが必要です。さらに、殻が壊れやすいため、注意して持ち帰ることが大切です。

砂抜きがしにくいため、下処理は手間がかかります。

通常は、茹でてから殻を剥き、その後洗って砂を取り除く工程が必要です。

料理方法としては、佃煮、味噌汁、ボンゴレ風パスタ、天ぷら、カレーなどがあります。

バカガイ

バカガイ

外見がハマグリに似ているものの、バカガイは貝殻が薄くて壊れやすいのが特徴です。

表面は滑らかで厚みがありますが、アサリのような独特な模様はありません。

色は茶色から白色までさまざまです。脆い貝殻のため、持ち帰る際には注意が必要です。

バカガイは普通、8cm程度の大きさで見つかり、ハマグリと似た色や形をしていますが、貝殻の厚さで区別することができます。

ハマグリの殻は厚く丈夫ですが、バカガイの殻はかなり薄いです。

貝殻の合わせ目を見ると、その違いがはっきりとわかります。

また、バカガイの殻は尖ったエッジが特徴的で、ハマグリはより丸みを帯びています。

この貝は寿司ネタの「青柳(アオヤギ)」としても知られており、寿司店でもよく使用されます。

「バカガイ」という名前は実際に正式な名称で、肉質は大きくて柔らかく、とても美味です。

酸欠に弱いため、持ち帰る時には既に死んでいることが多く、通常の砂抜き方法は使えません

下処理には、茹でてから身を取り出し、洗って砂を落とす作業が必要です。

おすすめの食べ方には、茹でて刺し身にしたり、炊き込みご飯、味噌汁などがあります。

ツメタガイ

ツメタガイ

ツメタガイは、あさりの天敵としても知られる巻貝です。

この貝は幅が約5cmあり、軟体部分が殻の外に露出しているため、実際よりも大きく見えることがあります。

潮干狩りをしている際に時折見かけることがあります。

あさりの殻に直径約2mmの小さな穴が開いている場合があり、これはツメタガイがあさりを食べた際に開けた穴です。

貝殻に穴を開ける能力を持つため、危険だと思われがちですが、実際には触っても安全です。

ツメタガイは酸性の液体を分泌し、じっくりと貝殻に穴を開けるとされています。

下処理は、まず塩で茹でてから身を取り出し、砂やぬめりを洗い落とすことが必要です。

食べ方には、茹でたツメタガイを刺身、炊き込みご飯、煮物などに使用します。

茹ですぎると固くなるため、適度な茹で加減が重要です。

ツメタガイの駆除

ツメタガイが多くなると、あさりの生態系に悪影響を及ぼすことがあります。

ツメタガイの増加によりあさりが減少した砂浜も存在します。

そのため、見つけ次第、食べてしまうことが、潮干狩りを楽しむ人々の間では一種のマナーとなっています。

ツメタガイの卵である「砂茶碗」を見つけたら、海から遠ざけると良いでしょう。

潮干狩りで見つかるかもしれないレアな貝

サルボウガイ

潮干狩りではそう頻繁には出会わない貝の種類もあります。

たとえば、あさりに似たコタマガイやしじみに似たオキシジミ、波打ち縞があるサルボウガイなどがいます。

これらの貝も美味しいとされています。

まとめ

潮干狩りは、ただ海辺を歩きながら美しい貝を拾うだけではない、深い知識と技術を要する趣味です。

この記事では、潮干狩りで出会うことのできる様々な貝の種類と、それらの貝の下処理方法やおいしい食べ方を紹介しました。

初心者が見分けにくいバカガイやホンビノス貝、珍しいツメタガイまで、様々な貝について詳しく解説しました。

食べられる貝とそうでない貝を見分けるコツ、各貝特有の下処理方法、そしてそれぞれの貝の魅力的な調理法を学ぶことで、潮干狩りの楽しみがぐっと広がります。

潮干狩りでの冒険がもたらす自然の恵みを、存分に楽しんでいただければ幸いです。

次に潮干狩りに出かける際は、これらの情報をぜひ活用して、新たな発見と美味しい食卓をお楽しみください。